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FSPデータ活用講座 第14回

来店回数デシル分析で買物しやすいお店づくり

前回は、Excelを使った簡単なデータ加工についてお話致しました。今回はその方法を用いた分析からどんなことが見えるのかについてお話します。

一般的なデシル分析は、ある一定期間のお買上金額を基準に会員を上位から順番に並べて、会員数が均等になるように10個にグループ分けします。それによって「上位3割でお店の売上の7割を占める」とか、「デシル2の買上金額は、デシル1の約1/2、デシル3の買上金額はデシル1の約1/3」などといった事がわかりました。
では「来店回数」を基準としたデシル分析を行なってみると、どんなことがわかるのでしょうか。そこである食品スーパーの1ヶ月間の会員買上実績を金額によるデシル分析(以下、金額デシルと表記)と共に、来店回数によるデシル分析(以下、回数デシルと表記)を行なってみました。注意点として、来店回数だけを条件にデシル分析を行なうと会員数が均等に分かれないため、同じ来店回数でも買上金額の大小によってデシルの順位付けを行ないました。


(別ウィンドウで開きます)


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パっと見たところ、同じような分析帳表といった感じですが、一つ一つの数値を検証すると、随分と違いが見えてきます。

データ活用講座第3回でお話したように、食品SMの場合、金額デシルでは上位3割の会員で買上額の7割、客数の6割と、上位ほど客単価が高いため客数よりも買上額の方がより上位に集中するのが一般的です。図1を見ると、デシル3までの会員で買上額の73.1%、客数の64.0%と若干上位の構成比が高くなってはいますが、一般的な傾向と同じです。

一方、図2を見ると、デシル3までの会員で買上額・客数ともに68.7%。デシル4以下をみても、買上額、客数の構成比はほぼ同じになっています。それを示すように平均の客単価はデシル上位、下位共にあまり差がありません。これは同じデシルでも買上額に差があるために平均すると客単価はほぼ同じになってしまうためで、この点が金額デシルと大きな違いです。ですので、例えば来店回数アップを目的としたプロモーションを行なう場合「○回以上ご来店でプレゼント」という条件に加えて「1回あたり○○円以上のお買物で〜」という条件を加える事が必要です。

一方、買上額は低いもののデシル上位の会員は、1回あたりの買上額が少ない会員です。このような会員については金額デシルではなかなか把握する事が出来ません。そこで、どのようなお買物をされているかを検証して、買い逃しされているようであれば積極的に「もう一品」勧めることも必要です。もしかしたら競合他店で足りないものを買っているかもしれません。ある特定の部門の買上が低いようであれば、どうすれば買ってもらえるかを考えなくてはなりません。
また、1回の買上額が少ない回数デシル上位客には、例えば子供が親離れした高齢者世帯が含まれる事も考えられます。夫婦二人ですので1回のお買物でそれほど多く買物はされませんが毎日来店される貢献度の高い上得意様ですので、やはり大事にしなくてはなりません。このようなお客様には「もう一品」を勧めるよりも、お買物しやすいおもてなしをする方が喜ばれるのではないでしょうか。仮に徒歩で来店されているお客様であれば配達サービスなども検討すべきでしょう。その結果、買上額が増えることも充分に考えられます。

このように回数デシルで頻繁に来店されるお客様の買物状況を知ることで、より買物しやすいお店作りのためのヒントを知る事が出来るのです。
なお、流通ナビではお店で使える様々なアイデアや売り方のヒントを紹介しています。ぜひご活用ください。

流通ナビ http://www.r2navi.com/

東芝テック株式会社 FSP・コンサルティング担当


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